月額480円〜の高速レンタルサーバー ColorfulBox

作品選択に戻る

「ごめん、吉井。俺、お前の気持ちには答えられない」

「……そう」

 あっけなかった。

 予測していた悲劇なんて、まあこんな感じしかうけないのだろう。

「まあ、私もうまくいくとはおもってなかったから」

「……」

 さすがの藤井君も、こういうときにかける言葉はなかったようだ。

「で、藤田君に好きな人いるの?」

「まだ、はっきりとは言えないが……」

 そうか、いるのか。まあ、彼女がいないのが不思議なぐらいだ。気になる子ぐらいはいて欲しいものだ。

「じゃあ、あきらめるか。カケだったんだけど、まあ、まけちゃったらね」

 私はかばんを持つと藤田君の横を通って廊下に出た。

 ほら、私は泣かなかった。

 だって、罰だって知ってたから。

 私は、人がいる所では何でもないという風を演技するのがうまいのだ。

 ほら、だから……。

 藤田君の顔が見えなくなったら、止めれない。

 私は、教室から走って遠ざかった。だって、このままいたら、泣き声を藤田君に聞かれてしまうから。

 私は、罰を受けた。

 なのに、何でこんなに痛くないのだろう。

 ただ、こんなに悲しいのだろう。

 それは、罰であって、私の望んだことではないのに。

 何故、私は自分のように泣くのだろう。

 それが、わからなかった。

 私の罰は、いや、私の恋は、終った。

 必然の結果を向かえて。

 

終り、バットエンド

 

前のページに戻る